サスセッティングの変更
私の乗っているWR250Xは一時期サーキットを
定期的に走っていた頃があったのですが、
その頃のサスセッティングのままでした。
ここ最近はサーキットに行っておらず、
今後も当分行く予定もありません。
そこでセッティングを見直すことにしました。
私の身長と体重
身長:174cm
体重:74kg
サスペンションのセッティングってコースや乗り方、
タイヤの銘柄など条件によって変わるんですが、
その一つにライダーの体格があります。
私の場合は中肉中背より重い程度なので
特殊なセッティングにはならないかと思います。
装着タイヤはIRC RX03 Spec R
このタイヤはバイアスタイヤの中では
ハイグリップの部類に入ります。
若干癖はありますが、安価な割にグリップは高いです。
モタードでスポーツライディングを
するのであれコストパフォーマンスの
いいタイヤといえます。
サスペンションのセッティングは
装着しているタイヤによっても
フィーリングが変わってくるので
タイヤの銘柄やサイズを変えた
場合は見直したほうがよいでしょう。
リアはそろそろ交換時期なんで交換したらまたフィーリングが変わりそうではあります。
ステアリングステムスタビライザー装着車
私のWRにはアウテックスの
ステムスタビライザーが
装着してあります。
こちらについては私のWRのカスタムポイントに
ついて紹介している記事に書いてあるので、
こちらの記事を読んでいただきたいのですが、
ステアリングステムスタビライザーを
装着したことによって、体感的には
ブレーキング時にフロントフォークの圧側減衰を
2クリック(2段階)ほど強くしたような感覚になりました。
あくまで私個人の感じ方の問題ですが、
一応足回りのセッティングに影響が
出ていそうな部分なので参考までに書いておきます。
今回調整するのは前後の減衰
WR250Xのサスペンションは
純正でフロントの伸び側減衰、圧側(縮み)減衰、
リアの伸び側減衰、圧側減衰、プリロードが調整出来ます。
私の場合はプリロードは
標準位置のままなので、
今回もそのままにしておきます。
車高についてもフロントフォークの
突き出しとリアサスのリンクで
調整出来ますが、標準位置のままです。
減衰を調整するとどうなる?
バイクには路面の凹凸を吸収するために
サスペンションが付いています。
その際に車体の揺れを抑える(減衰させる)
のがサスペンションの減衰力です。
この減衰力が強すぎると路面の凹凸を
吸収しきれずに乗り心地が悪くなったり、
バイクの動きが重く感じたりして
軽快感が損なわれてしまったりします。
逆に弱すぎるとサスペンションが
動きすぎてふわふわとした乗り味になり
安定感が損なわれてしまうこともあります。
この減衰力を適切に調整することで
乗りやすい状態にすることができます。
調整方法(フロントフォーク)
※フロントフォークの調整は左右で均等に行いましょう。
ここで不均一な調整をしてしまうと、
操作性や安定性を著しく損なうことにもなります。
また、調整幅の最大値、最小値を超えない
(アジャスティングスクリューをまわし過ぎない)
ように気をつけてください。
目いっぱい回したところから
無理にそれ以上まわしてはいけません。
フロントの伸び側の減衰
フロントの伸び側の減衰は、
フロントフォークキャップの上部にある
アジャスティングスクリュー(調整ネジ)を
回すことで調節出来ます。
右に回すと強くなり、左に回すと弱くなります。
調整ネジをまわすとカチカチとした手ごたえがあります。
このカチっとした手ごたえが(1クリック)が
1回ごとに減衰を1段階ずらしたときの手応えです。
時計回りにカチカチと目いっぱい
まわしたところが1段目(最大)ですが、
標準10段目に設定されています。
調整幅:最大1(ハード)〜標準10〜最小17(ソフト)の17段
フロントの圧側の減衰
フロントの圧側の減衰はフロントフォーク底部の
アジャスティングスクリューを回すことで調節出来ます。
こちらも右に回すと強くなり、
反対に回すと弱くなります。
(下から覗き込む形になるので
左右を間違いやすいかもしれません。)
こちらもまわすとカチカチと
手ごたえがあるので同様に
1クリックごとに1段階減衰を調整できます。
このスクリューにはゴムキャップで
蓋がしてあるので外したら
なくさないように注意しましょう。
標準は10段階目です。
調整幅:最大1(ハード)〜標準10〜最小17(ソフト)の17段
調整方法(リアショック)
フロントフォークが上部の調整ネジで伸び側、
下部の調整ネジで圧側の減衰を調整しましたが、
リアショックは上部の調整ネジで圧側の減衰、
下部の調整ノブで伸び側の減衰を調整します。
フロントフォークとは
上下が逆になるので
注意しましょう。
リアの伸び側の減衰
リアショックの伸び側の減衰は
リアショック下部の調整ノブを回します。
こちらは下の画像のAの方向に回すと
強くなりBの方向に回すと弱くなります。
こちらは工具を使わずに手でまわすことが出来ますが、
Aの方向に目いっぱい回したところを
1段目(最大)として標準は15段目になっています。
調整幅:最大1(ハード)〜標準15〜最小25(ソフト)の25段
リア側の圧側の減衰
リアショックの圧側の減衰は
リアショック上部側面の調整ネジを回します。
右に回すと強くなり、左に回すと弱くなります。
ここも目いっぱい右にまわしたところが
最大の1段階目です。標準は8段階目になってます。
調整幅:最大1(ハード)〜標準8〜最小18(ソフト)の18段
変更前のセッティング
フロントフォーク伸び側:1段目(全17段階)
フロントフォーク圧側:3段目(全17段階)
リアショック伸び側:1段目(全18段階)
リアショック圧側:2段目(全25段階)
以前のセッティングは少々硬すぎて軽快さがスポイルされていた。
私のWRは以前はピレリの
ディアブロスーパーコルサV2(通称スパコル)
という溝付きのレーシングタイヤを履いていました。
いわゆるプロダクションレースタイヤで
公道での使用も法的にOKですが、
公道ではオーバースペックです。
現在はIRCのRX03 SPEC R (通称03R)
ハイグリップバイアスタイヤで
ワインデングを流す程度です。
03Rに履き替えてからもサーキットを走りましたが、
タイヤの絶対的なグリップが落ちたため
若干減衰を弱めて走っていました。
それでも公道で流す程度のペースで
走るのには硬すぎる印象でした。
公道で流す程度では余程極端な
セットでなければ危険を感じることも
ありませんが、
当面サーキットを走ることもないので
普段使いに合わせたセッティングに
変更します。
変更後のセッティング
フロントフォーク伸び側:2段目(全17段階)
フロントフォーク圧側:8段目(全17段階)
リアショック伸び側:8段目(全18段階)
リアショック圧側:4段目(全25段階)
現在は再びセッティングを変えたので
詳細についてはこちらの記事をご覧ください。
セッティングの変更で軽快さを取り戻した。
以前のセッティングは前後とも伸び側の減衰は最大、
圧側もそれに近いところまで締め上げていました。
サーキット走行では、ペースが上がってくるにつれて
それでも減衰が足りないように感じることが多くなり、
サスペンションのオーバーホールもかねて、
スプリングレートやフロントフォークオイルの変更などで
よりハードな足回りすることも考えていました。
しかし、サーキットに行くこともなくなり
ハードなセッティングも不要になったので
若干ソフトな方向に振ってみました。
以前より足回りがよく動くのでツーリングや
街乗りでもより軽快に気持ちよく走ることが
出来るようになりました。
最後に
今回はWRのサスペンションの
減衰セッティングのお話でした。
サスペンションのセッティングは非常に奥が深く、
私も他人様に教えられるほどの
経験や知識は持ち合わせていません。
しかし、WRのように調整機構を
備えたサスペンションを採用しているバイクだと、
サスペンションの調整をすれば新たに
部品を購入せずにお金を掛けずに
乗り味を改善することもできます。
今回は以上になります。
ありがとうございました。