大型免許とは?
大型トラックの運転がしてみたい、運転が出来るようになりたい。
そんな思いから大型免許を取得してみました、今回は教習にかかった費用と期間について体験談も兼ねて書いてみたいと思います。
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取得するための条件
1.免許の取得日に満21歳以上であること
2.普通車(MT車)、準中型、中型、大型特殊のいずれかの自動車免許を取得済みであり、運転経歴も通算で3年以上
3.視力、両眼が0.8以上で、片眼が0.5以上、深視力検査の平均誤差が2cm以内であることに加え、信号機や標識で使用される赤・黄・青の3色を識別できること
※ただしこの視力検査では眼鏡もしくはコンタクトレンズの使用が許可されています。
4.聴力、10m離れた距離で90デシベルの警音器の音を聴き取れること ※聴力検査では補聴器の使用が可能です。
5.運動機能においては、自動車の運転に支障をきたす身体的な障害がないこと
以上の条件を満たすことが大型自動車第一種免許を取得する際には必要となります。
運転できる車両は?
大型自動車免許を取得することによって、車両総重量11トン以上、最大積載量6.5トン以上、乗車定員30人以上の大型車両が運転できるようになります。
もちろん、中型車両や準中型車両、普通自動車、小型特殊自動車、原動機付自転車の運転も可能です。
車種の例をあげますと、一般的な運送用の大型トラックやダンプトラックごみ収集車などがあげられます。
大型自動車免許の取得によって、運送業や建設業といった分野でプロのドライバーとして働くことも可能になります。
ただし、観光バスや路線バスといった旅客運送用の大型自動車を運転するには”大型自動車第二種免許”の取得が必要となります。
取得にかかる費用と時間は?
私の場合は普通免許を2017年3月11日以前に取得しているので現在は準中型(5t限定)となっている免許を所持していました。
そこから大型自動車免許取得を例に挙げていきます。
- 費用 教習所によって異なるとは思いますが私の通っていた教習所ではおよそ33万円でした。
- 時間 準中型(5t限定)から取得した場合、技能講習26時間+学科教習1時間の合計27時間となります。※技能教習は1日2時間まで
- 期間 取得にかかる期間(教習所に通う期間)につきましては教習所の込み具合や教習を受ける方の都合により大きく変わってきますが、最短では15日ほどで取れるそうです。
私の場合は週3~4日、一日に2時間教習を受けることが出来たので1か月ほどかかりましたが、仕事の都合などで週2日くらいで通い2~3か月で取る方が多いようです。
教習で使用した車両
私が教習で使用した車両は平ボディのトラックで全長11メートル高さ3メートル幅2.5メートルの10トン車で教習で使用される車両としては一般的なものです。
車両の特性につきましては、後半のまとめに書いてあるので読んでいただければと思います。
教習の流れ
1.第1段階(教習所内での教習)
入所時の適性検査(視力、聴力検査)に合格すると教習所ないでの場内教習を行います。
ここではトラックの基本操作を練習します。法規走行、S字、路端、隘路、坂道発進など。
私と同じように普段トラックに乗りなれていない方は普通車との違いに戸惑うかもしれません。
しかし、教習所内のコースは正しい運転をすれば大型車でも絶対に通過できる設計になっているのでここで感覚を養っておきましょう。
2.修了検定(仮免試験)
ここで合格できれば、第2段階の路上での教習に進むことができます。
場内教習で問題なく運転ができていれば合格できるのであまり緊張せずに試験に挑みましょう。
3.第2段階(路上での教習)
終了試験に合格したらいよいよ公道に出て第2段階の路上教習となります。
当然ですが公道では、場内とは違いありとあらゆる車両や歩行者が行き交う中を走行することになるためその状況に合わせた柔軟な対応が求められます。
道路交通法に従い安全でスムーズな運転をするのは普段乗用車を運転するのと同じですが、車体が大きい分機敏な動きはできないので先を見通した運転が大事になります。
車両の特性を第1段階のうちにしっかりと把握しておきましょう。
4.卒業検定
第2段階の見極めが終われば最後の卒業検定となります。
終了検定と同様これまでの教習の課題を問題なくクリアできていれば合格できると思いますが
最後まで気を抜かずに安全にスムーズで正確な運転をしていきましょう。
5.免許試験場にて適性検査
卒業検定に合格したら、卒業証明書等の書類と手数料をもって免許試験場(免許センター)で適性検査を受けます。
教習所入所時の適性検査を合格しているのであれば問題なく合格できると思います。
※深視力検査はコツがあるので不安な方は前もって練習しておくといいかもしれません。
6.免許の交付
適性検査を合格したら晴れて免許交付となります。
大型自動車免許保持者として安全運転に努めましょう。
まとめ
以上が私が教習所にて大型自動車免許を取得した際の流れとなります。
最後に私が教習のなかで感じたことについてまとめたいと思います。
車両の特性を把握するのに苦労した。
私が普段、運転するのは5ナンバークラスの乗用車と軽トラックです。
それよりはるかに巨大な大型トラックの運転は車両感覚をつかむのが大変でした。
長さや幅はもちろん高さにも気を遣う
大型車のボディは見た目でわかる通り巨大なものですが、実際に運転席に座ってみるとさらにその大きさを実感することができます。
以下が私が難しいと感じた部分です。
・全長が長いのでそれに伴いホイールベース(前輪と後輪の距離)も長く内輪差が大きい。
・リアのオーバーハング(後輪の中心軸より後ろにでた部分)が長い。
・平ボディとはいえ全高が3.0mほどあるので、路上教習の際に普通車では気にならないような高さの木の枝などもきにする必要がある。
・ミラーは大きな車体からさらに外側に突き出しているのでぶつけないように気を遣う。
特に方向転換では内側の縁石と後輪との距離感が大切で、近すぎれば内側の縁石に後輪が乗り上げてしまうし逆に遠すぎると前輪が外側の縁石に乗り上げてしまうのでちょうどいい距離で後輪を通過させていくのですが、この距離感をつかむのが難しかったです。
・ブレーキがシビア
中型及び大型トラックは一般的な乗用車に使われている油圧ブレーキとは違いエアブレーキという圧縮空気で作動する強力なブレーキを備えています。
このブレーキ、非常によく効くのですがブレーキペダルを踏んでから効き始めるまでの反応が若干鈍く、乗用車の感覚で踏んでしまうと急ブレーキになってしまいます。
また、ブレーキペダルも一般的な乗用車の「吊り下げ式」と異なり「オルガン式」と呼ばれる床からペダルが生えてるタイプとなります。
コツとしては足をペダルに全部のせてしまわずかかとを床につけた状態で足の裏でブレーキペダルを踏むようなイメージがいいと思います。
私はブレーキの感覚をつかむのに苦労し路上教習でも急ブレーキをしてしまうことがありました。
・先読みが大事
大型車はその大きさゆえに機敏な動きや小回りを利かせるといったことが出来ません。
常に先を読んで運転をしていないと回避行動が取れなかったり周りの車の通行の妨げになってしまったりします。
これは思わぬ事故トラブルの原因になります。また事故の際には大きな被害を生んでしまう危険性も高いです。
運転する際には普通車よりもはるかに高い運転技術と安全意識が必要です。
・高い座席から見える景色は壮大
運転の難しさばかりを並べてしまいましたが、大型車ならではの良いところもあります。
運転席が高いところにあるので、普通車に比べてはるかに遠くまで見渡すことが出来ます。
上から見下ろすような視点で先を見据えることが出来る点では、交通状況を把握しやすいといえるでしょう。
最後に
今回は大型自動車免許の取得について書きました。
これから大型免許の取得を考えている方の参考になればと思います。
ありがとうございました。