【HAYABUSA】スズキ GSX1300R 隼峠を軽快に走るサスセッティング【減衰】【プリロード】

 ワインディングを軽快に気持ちよく走りたい。

 

隼は国内向けにも生産されるようになりましたが
もともとは輸出向けのバイクです。

 

メガスポーツ、あるいはハイスピードツアラーと呼ばれるこのバイクの特性上、
出荷状態では、高速道路をタンデムや荷物を積んだ状態で
巡行といったシチュエーションも想定されたセッティングになっています。

 

広大な欧米の大地を移動する場合高速道路を使用することが多くなるので
欧米向けのバイクはそういったセッティングになっている様です。
特に欧米人は日本人より体格も大きいのでなおさらです。

 

日本でもタンデムやロングツーリングで荷物をたくさん乗せた状態で、
高速道路を巡行するといった使い方をする方にとっては好都合な状態です。

 

しかし、私の様にワインディングロードを
軽快に駆け抜けるのが好きなライダーにとっては
硬すぎるセッティングになっていることも事実です。

そこで今回はワインディングロードを
気持ちよく走れる様なセッティングを
探ってみることにしました。

 

あわせて読んで頂きたい記事。

【大型バイク】GSX1300R 隼 メンテナンススタンドの使い方【Jトリップ】

 

【SUZUKI】スズキ GSX1300R 隼 エンジンオイル オイルフィルター交換。 【HAYABUSA】【オイル交換】

 

【スズキ】一年乗ったレビュー、隼の7つの長所の6つの短所【GSX1300R HAYABUSA】

 

 サスセッティングとは?

 

バイクのサスセッティングについてはこちらのページが
わかりやすかったのでシェアさせていただきます。

 

サスペンション調整はバイク初心者こそ必要!【ネモケンの今さら聞けないバイクのギモン】

 

 

 条件

 

セッティングの話に入る前に今回セッティングを行った条件を書いておきます。

 

  • 車両:SUZUKI HAYABUSA1300 フルノーマル
  • フロントタイヤ:ブリジストン TS100 120/70R17 Zレンジ
  • リアタイヤ:ブリジストン TS100 190/50R17 Zレンジ
  • ライダー(私)の体格:身長174cm 体重74kg
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 隼のサスセッティングの方法

 

隼のサスペンションは純正でフルアジャスタブルです。

 

そのため分解してオイルやスプリングなどを
交換せずともアジャスターを回すだけで減衰や
プリロードの調整を行い効きを調整できます。

 

サスペンションの調整手順につきましては、
上でシェアさせていただいた記事と大体同じですが、

隼での手順も紹介させていただいた方が
わかりやすいと思うので書いていきます。

 

減衰アジャスターは回して行くとカチカチと
手応えがありますが、一回カッチっとしたら
1クリック(一段階)効きが変化します。

強さの段階はめいいっぱい締め込んだ
最強の状態から○クリック戻しという表現をしています。

 

フロントフォークの調整は左右で均等になるように行いましょう、
左右でズレがあると操作性や安定性を著しく
低下させ大変危険な状態になってしまいます。

 

 フロント

 プリロード(PREROAD)アジャスター

 

14mmのソケットを使って回していきます。
時計まわりに回すとスプリングが締まり
プリロードが強くなります。

 

逆に反時計周りで弱くなります。

 

 伸び側(TAIN)減衰アジャスター

 

プリロードアジャスターの中心に
あるのが伸び側の減衰アジャスターです。

 

マイナスドライバーで時計回りに回して
行けば強くなり反対に回すと弱くなります。

 

(これは下記の他の減衰アジャスターにおいても同じです。13段階の調整が可能です。

 

 

 圧縮(COMP)側減衰アジャスター

 

圧側のアジャスターはフロントフォーク下部にあります。
こちらも時計回りで強くなり反時計回りで弱くなります。
14段階の調整が可能です。

 

 リア

 

 プリロードアジャスター

 

今回のセッティングでは標準位置のままなので
割愛させていただきます。

 

 伸び側減衰アジャスター

車体左側からシートカウルの下側を
覗くと見える位置にあります。

時計回りに回すと強くなり
反時計回りで弱くなります。

私は長めのマイナスドライバーで回してしまいます。
調整範囲は22段階です。

 圧側減衰アジャスター

 

こちらはわかりにくいところにあります。
左のステップとエキパイの間からのぞけば見えると思います。

 

こちらも時計回りで強くなり反時計回りで弱くなります。
こちらも22段階の調整が可能です。

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 セッティング

 

標準セッティングからこれまで私の隼のサスセッティング
今回のサスセッティング変更でベースにした新垣セッティング
そして変更後の現在の私の隼のサスセッティングと順に説明していきます。

 

 隼の標準サスセッティング

 

フロント

PREROAD 無段階 上から5本目のケガキ線(以下標準)
COMP 14段階 9クリック戻し
TAIN  13段階 3クリック戻し

 

リア
PREROAD スプリングセット長 183mm
COMP 22段階 8クリック戻し
TAIN  22段階 11クリック

 

このセッティングが隼の標準です。

このセッティングでも乗りにくいことはありませんが、
後ろに荷物や人を乗せない状態でワインディングレベルの
速度域だと乗り味がハードすぎる印象でした。

 これまでの私のセッティング

 

フロント

PREROAD 無段階 標準
COMP 14段階 13クリック戻し
TAIN  13段階 6クリック戻し

 

リア

PREROAD スプリングセット長 183mm
COMP 22段階 10クリック戻し
TAIN  22段階 13クリック

 

標準からわずかに減衰を抜いた状態です。
まだ硬く若干サスの動きが悪い印象でした。

 

また、フロントの車高が低い印象でコーナーで
バイクを寝かせた際にハンドルが内側に切り込んだり、
リアの荷重が抜けて不安定になる傾向にありました。

 

 今回のベースとなる新垣流セッティング

 

フロント
PREROAD 無段階 標準から2回転締め
COMP 14段階 11クリック戻し
TAIN  13段階 6クリック戻し

 

リヤ
PREROAD スプリングセット長 183mm
COMP 22段階 10クリック戻し
TAIN  22段階 14クリック戻し

 

新垣流セッティングは私が隼のサスセッティングについて
検索した時に一番に見つけたスタイルです。

このセッティング元世界GP500ライダー
新垣敏之氏のおすすめセッティングだそうです。

今回はこちらをベースに
セッティングを探っていくことにしました。

減衰のセッティング自体はこれまでの
私のセッティングとフロントの圧側で2クリック
強くリアの伸び側が1クリック弱い状態です。

一番違うのはフロントのPREROAD(プリロード)です。
フロントプリロードを標準より2回転締めることで
フロントの車高を上げて車体が前のめりになるのを抑えています。

この状態で乗ってみましたが、
ハンドルの切れ込みが軽減され
車体を寝かし易くはなりました。

しかし、まだサスが固く
フロントに荷重が乗せにくい
印象がありました。

 

 現在の私の隼のサスセッティング

 

フロント
PREROAD 無段階 標準から2回転締め
COMP 14段階 14クリック戻し
TAIN  13段階 8クリック戻し

 

リヤ
PREROAD スプリングセット長 183mm
COMP 22段階 12クリック戻し
TAIN  22段階 18クリック戻し

 

新垣セッテイングではまだ、減衰が効きすぎて
乗りにくい印象があったのでさらに弱めにセットしています。

これで速度域の低いワインディングでも
軽快に走れるようになりました。

とはいえまだリアサスは硬すぎる印象があります。
時間がある時にもう少し乗りやすい状態にできるように
調整してみたいと思います。

 

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 サスセッティングで乗り味は大きく変わる。

大柄な西洋人がタンデムや、荷物を積んだ状態で
高速走行を想定している隼の標準のサスセッティングは
硬すぎて軽快感がありませんでした。

また前のめり気味でリア荷重が足りない印象でした。

今回施したサスセッティングは
まず、フロントのプリロードを強くすることで
フロント下りな姿勢になる事を抑え、

それから適度にサスが動くように減衰を調整して
コーナーの続くワインディングロードで軽快に
走れる状態にしました。

 

以前のセッティングはどっしりとした安定感があり
それはそれで高速走行時には頼もしいものがありました。

 

しかし、過剰に固く設定されたサスペンションは
動きが悪く、私が好きな峠道では軽快感がなく
コーナーでも曲げにくい印象でした。

また、タンデムや荷物の積載を想定しているためか
フロント下りの印象があり、ハンドルの切れ込みが強かったり
リア荷重が足りなかったりで全体的に乗りにくかったです。

 

現在のセッティングではフロント下りの姿勢が解消されました。
リアの接地感も十分に感じられ、ハンドルの切れ込みも軽減されました。

 

また減衰も弱くししたことでサスもよく動くので
全体的に車体の動きも軽快になりました。

 

元々のサスセッティングが過剰なまでに
減衰を強めていたものだったので
ツアラーとしての安定感を失ったわけではありません。

適度によく動くセッティングにしたことで
スポーツバイクらしいハンドリングを手に入れたので
とても満足しています。

 

 最後に(注意点を含む)

 

今回は私の隼のサスセッティングの
お話をさせていただきました。

 

サスペンションのセッティングはバイクの動きを
改善せるためにとても有効です。

セッティングの方法を間違えてしまうと
命に関わる危険な状態になることも考えられます。

自分でやることに少しでも不安がある場合は
ショップに相談することをお勧めします。

 

 

今回の記事を参考にしていただければ幸いです。

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